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日本映画専門ch 2/18 17:40~(初回放送)
映画「幕が上がる」公開記念オリジナル番組「ももいろ演出論」|日本映画・邦画を見るなら日本映画専門チャンネル

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【演出とは?】
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平田オリザ「日本の特に禅とか老荘思想とかだと『無』っていうのが
最高の概念で、技巧をこらして最終的に無にたどり着く」

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平田「要するに普通の言葉で言うと、ナチュラルな状態とか自然な演技って
言われるものですけど、普段わたしたちはいろんな声とかでコミュニケーションを
取ってるんだけど。逆にいろんな演技を加えることによって
それがわざとらしくなったりクサくなっちゃうと思うんですね。」

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平田「それを排除していくんではなくって、逆に技術を尽くした末に、
そこにたどり着くっていうのが僕の基本的な考え方なんですけどね」

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本広克行「これは最高のものを撮ったな!って思ってもまだ先がある」

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本広「映像の場合は監督に決定権があることが多いので。
それをどこまでもどこまでも。本当にたどり着けないんだな、ってのは思いました」

【演劇と映画 演出の違い】
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平田「演劇はやっぱり何十ステージと同じことをやってもらわないといけないので。
お客さんは1回しか観に来ないんですけど、お客さんにはあたかも初めて
やったかのように見せなきゃいけないんですよね。
偶然に頼った演技とかだと、全然それはお客さんに最高のパフォーマンスを
見せたことにならないのでもっと安定した演技をいつでもできるようにするってのが
一番大変ですね」

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平田「舞台は最終的に俳優のものなので。俳優の訓練が大変だと思います」

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本広「映画はやっぱり最終的に監督のものになるんですね。
で、少々下手な役者でも編集でうまく誤魔化せてしまうってのがやっぱあって」

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平田「山田五十鈴さんかな。『舞台は役者のもの、映画は監督のもの』って。
一番両方やられてた方だから、はっきりとそうおっしゃってて。
それは俳優にとってもそういう感覚はあると思うんですよね。
映画の場合は完成形がわからないからね」

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本広「カメラで何が撮れてるかが、たぶん(映画の)演出ですよね。
演劇は全てを見られるので完全に作るんですけど。
映像の時は見せたくないものは隠してしまえばいいじゃないですか。
ここを見せたければそこのアップを撮っておけばいいので。誘導出来るんですよ。
演劇はそうはいかないんで」

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【ももクロへの演出】
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平田「本広さんから言われてたのは、もちろん彼女たちの演技力アップってことが
一番なんだけど、もうひとつは演劇がテーマの映画なので演劇を作る雰囲気とか
演劇の俳優が何を考えてるのとか、そういうのもちょっと教えてほしいとの事だったので
すこし理論的な話とか映画や映像の世界はこうだけど、演劇の世界はこうなんだよね。
みたいな話を織り交ぜながらやりましたね」
西山喜久恵「彼女たちのイメージが、私も深くは知らなかったんですけど。
こんなにお芝居が上手いんだ!って」
平田「うまく見えるでしょ?最初は大変でした」

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本広「すごいんですよ、オリザさんのダメ出し」

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平田「それ酷い話で。(本広監督が)厳しくやってくれってすごい言うんですよ。
要するに演劇の稽古場の雰囲気とかも知らせたいからもっと厳しくやってって」

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本広「メンバーの中では多分あーりんが一番上手いんですよ。
演技も何でも器用にこなす子で。本当に優秀な子なんですけど。
その優秀な子をメンバーの見ている前で、けちょんけちょんにやるから
他のメンバーは震えあがって」
平田「それ本広さんの命令だからね!」
本広「でもあれが『やっべぇー』って気にさせたみたいですしね」

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【ももクロから見た二人の演出家】
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かなこ「ちゃんとしゃべってますか?しっかりといいこと話してくださいね!」

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しおりん「オリザさんはなかなか褒めなくて。違うと思ったら止めて。
オリザさんに止められなかったらOKってことかなっていう。
最初は怖い人なのかと思ってたけど、どんどん話していくうちに
面白いおじさんなんだなって思いました」

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あーりん「やっぱ台詞ひとつひとつについての指示があるっていうか。
もっとその台詞を早くつっこんで言うとか。
見た目がぜんぜん怖そうじゃないですか。怒鳴ったりはしないんだけど、何だろ。
優しくプレッシャーをかけてくる感じです」

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れにちゃん「平田さん自体が。自分の好きなようにやっていいよって。
演劇の演じ方に細かく言うとかじゃなくて。
自分の思うがままに最初にやってみてって感じだったので。
すごいそれが、楽しく思えるようになったかな、って思います」

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ももか「オリザさんもけっこう細かく指導してくれる・・・
何回も体が動いちゃうね。って言われたし。
本当になんか演技、演劇に向き合わなきゃいけない状況に私いる。って思いました」

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かなこ「映画の中で「銀河鉄道の夜」をやる方ではなく、演出をする役だったので。
もうワークショップではわたし平田さんばっかり見てて。
どういう演出するのかなぁ、とか。
台本よりもお芝居をしてる人を、平田さんずっと見てるんですよ。
目だけで全体をすごい見てるっていうのが印象的で。
それを真似させていただきました」

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西山「それぞれみんな細かい指導や厳しい指導だと言っている中で
高城れにさんだけが『自由にやっていいよ』って、なんかひとりだけ違うんですけど」
平田「これは僕が言っていること、どっちに思い入れがあるかによるんでしょうね。
基本的にまずやってみてって、やったそれを基準に0.5秒とか(台詞指導を)言うから。
それで高城さんは最初の『自由に』って方をすごい聞いてて。
で、実際高城さんの役はそんなに細かく指導はしてなかったかもね。その時はね」

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平田「みんなに同じこと言ってますから。彼女だけ特別扱いはしてないw」

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平田「百田さんが演出家の役だから、百田さんに舞台の演出家ってのは
どういう仕事かも見せてくれって言われて。
僕が稽古をつけてる横に百田さん、こう見てて。
僕とうちの劇団員しかわからないけれど(劇中の百田夏菜子は)、僕そっくり。
ダメ出しのタイミングとか」
本広「似てるんですよね。丸々コピーしてる感じ」

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平田「今までと違う世界に踏み込むんだ、ってワークショップで
切り替わったのがよかったですね」

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あーりん「基本的にはここの演技はこうしろ、とかいうことはなくて。
私たちがやりたいようにやって、それに監督がもうちょっとこうした方がいいとか
言ってくださるような形で進んでいったんですけど。
でも何か『このシーン、明美ちゃんだったら泣くよね』ってサラっと言われて。
『うっ!(´∩ω∩`*)』って思いました」

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れにちゃん「なんか1回だけすごい本気で。スタッフさん同士で演技のことで言い合った?
場面を目撃したんですよ。演技に対する思いがそこのワンシーンだけで
すごい伝わったので。やっぱりすごい人なんだなって」

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かなこ「ふだん現場には出てこないって言ってたんですけど。
今回はなんかむしろずーっと私たちについてくださってて。
さおりはどんな感じかっていうのを監督と一緒に突き詰めていくことができました」

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しおりん「自分がいいって思うまで何回も何回も。
やっぱりもう1回やってみようか、っていうお芝居に対する気持ちが熱いんだなぁって。
でも優しくて。周りの人が、こんなにすごい明るくって。
楽しいっていうか、穏やかな現場はあんまりないって言ってたので。
それは本広監督の人柄なのかなって」

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ももか「いつも毎回ライブに来てて。
でもそのたんびに私たちのマネージャーに毎回映画の話をしてて。
もしかすると本当にやるのかも、いつか映画をって思ってたんですよ。
それがこれでした」

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西山「(しおりんコメントにあった現場の雰囲気作りを)自分では意識されてますか?」
本広「助監督とかADやってた時に。恫喝して現場を掌握する監督さんたちが
いることはいるんですよ。それがもうすごい辛くて。助監やってた時。
助監督って監督を助ける人じゃないですか。なのになんかすごい怒られて。
何にもできないっていうのが場の作り方を間違ってるんじゃないかなと思って。
自分が監督になった時は、みんなが話しかけやすいように。
みんなが語り合えるように。そういう空気とか場所を作るのが僕の役割かなと。
たくさん話ながら作っていったっていうのが良かったですね。
彼女たちも迷ったらすぐに相談に来てたし」

【監督 本広克行 推しシーン】
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本広「最後の大会に向かって決意が固まってから、幕が下りている時に
役者さんたちが次の舞台の準備をしてるんですよ。
その時のストレッチしている顔とか、本当にプロの俳優みたいなすごいいい顔してて。
あの時はほんとこの子たいしたもんだなぁ、と。格好よく見えましたね。
何にも演出的な指示はしてないんですよ。自由に動いてるんですけど。
演技を、この銀河鉄道の夜を作ってきて、もうみんな怖いものはない。
だったら、こっから立ち向かっていくものに向かって、って時の。
彼女たちの佇まいとか表情はすごい良かったですね」

【原作 平田オリザ 推しシーン】
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平田「僕は原作者なので。原作でも上手く書けたなっと思うシーンが映像化されると
やっぱりすごく・・・ 僕は小説が映画化ってのがもちろん初めてなので。
そういう快感みたいなのがあって。
高層ビルを見上げるシーンとかね。あそこ僕、もともと好きなんで。
本当に綺麗な映像にしていただいてありがたかったなって。」

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平田「たぶん映画の原作者で、こんなに演技に関わるっていうのはないと思うんですよ。
当たり前ですけど。でもワークショップもやらせて貰ってっていうのが
二重三重に面白い映画の作り方が出来たと思って。
それも本広さんが前々から映画と演劇の距離をもっと近づけたいっていうことで
色々と頑張ってきて下さったので、そういう意味で本当にそれ全部が
集大成された作品だと思うので、本当にこれからも沢山こういう話をしてですね。
映画と演劇が近づけばもっともっと、いろんなことが出来るんだよってことを
みんなに知って貰えればいいなと思いますけどね」

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西山「楽しみにしております。今日は本当にありがとうございました」
本広・平田「ありがとうございました」

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西山「それでは、これから先はももクロの5人に、この舞台おまかせします」

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あーりん「普段から仲良しの5人だからこそ、出せる学校の仲良し感って
いうのもあると思うし。いつもの私たちとはまたちょっと違う一面も見れると思うし。
ももクロファンの方にも、ももクロを知らない方にも見ていただきたいなと思います。
ぜひご覧下さい」

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ももか「ももクロはもちろん、たくさん素敵なスタッフの方たちと一緒に
頑張って作ったので、ぜひ劇場に足を運んで見てくれたら嬉しいです」

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れにちゃん「私たちももクロと被る部分もあるし、でもそうじゃない別の人物の
青春を描いたところも。どっちも見れると思うので、皆さんも一緒に味わったことのない
青春を皆さんで分かち合えたら、素敵な映画によりなると思います」

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しおりん「もともと女優事務所だと思って所属してたら、いきなりアイドルグループになってて。
でも、ももクロになってからこういう風にみんなで映画を主演させていただくってことで
その時の私たちの一生懸命を、詰め込みました。
学生を経験した方、これから経験する方、どなたでも楽しんでもらえると思います。
ぜひ見に来てください」

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かなこ「老若男女、誰が見ても本当に素敵な映画になっていると思います。
なにか、皆さんの胸に届くような映画になってたらいいなと思います。
ぜひ劇場でご覧下さい」









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映画「幕が上がる」公開記念オリジナル番組「ももいろ演出論」|日本映画・邦画を見るなら日本映画専門チャンネル

「対談!本広克行×平田オリザ ももいろ演出論」は、映画「幕が上がる」とともに
見るべきな欠かすことのできない良番組でした。
3月も日本映画専門チャンネルでリピート放送がありますので
まだの方はお見逃しなきようご注意ください・・・!
(・Θ・)ノ ヨカッタデ!


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ももいろクローバーZ
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2015年02月21日08:10
ももクロニュース